胎児の環境としての母体 幼い生命のために
この関節は生後二四時間くらいで急速に丈夫になってきます。三~四日で「かなりしっかりするものです。関節がしっかりするということは、何も足が真直ぐ伸びてくるというのではありません。脚が開いたままの形でしっかりしてくるのです。そのままだったら "がに股" になってしまってたいへんだ、ということではありません。そう思う方が危険なのです。
自然の姿が、開いたものであること。その姿は、ちょうど蛙を仰向けにした時の下肢の形に似ているのですが、ヒトの股関節は、この自然の形を保つことではじめて丈夫に、しっかりしたものに育っていくのです。
このカタチで始まって、このカタチとして生まれてくるのか。と思うと実に深い。かも。
胎児の環境としての母体―幼い生命のために (1976年) (岩波新書)
- 作者: 荒井良
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1976/09/20
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (1件) を見る