胎児の環境としての母体 幼い生命のために
…ところが意外なことに、予定日通りに出産するということはあまりないものなのです。ちょうどその日に生れるのは、満期産(早産ではない出産)のうち五~一〇%くらいです。そして予定日をはさんで前後の五日間に、約二五%が出産し、予定日前二週間から後二週間までひろげて調べてみると、これだけの幅をみてはじめて ”正常産” といってよい出産が、すべて終了しているのです。つまり出産予定日というのは、この幅の中間にあたる日というふうに考える方がよいでしょう。
母にもらった母子手帳を見るに、自分は予定日ぴったりに生まれている。夜から朝にかけてではなく夕方に生まれた、というのもちょっと珍しいらしくそのことについては子どもの頃からよく聞かされてきたが、予定日ジャストもとなるとさらにパーセンテージが下がるということなのだろうか。
胎児の環境としての母体―幼い生命のために (1976年) (岩波新書)
- 作者: 荒井良
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1976/09/20
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (1件) を見る