プーシキン詩集
日々のいのちの営みがときにあなたを欺いたとて
悲しみを またいきどおりを抱いてはいけない。
悲しい日にはこころをおだやかにたもちなさい。
きっとふたたびよろこびの日がおとずれるから。
こころはいつもゆくすえのなかに生きる。
いまあるものはすずろにさびしい思いを呼ぶ。
ひとの世のなべてのものはつかのまに流れ去る。
流れ去るものはやがてなつかしいものとなる。
それにしてもプーシキンには無題のものが多い。そしてそういった無題の場合の「タイトル代わりに入れられている記号」がやたらカッコイイ。岩波文庫版しか知らないが、全集などでも同じ記号を使っているのだろうか。ちょっと気になる。