2020-01-09から1日間の記事一覧
三代目尾上菊五郎 三代目尾上菊五郎(天明四年〜嘉永二年、1784〜1849)は、多様な役柄を演じ分けた役者で、七代目市川団十郎と並ぶ名優である。恵まれた容姿で、養父初代尾上松助(松緑)よりゆずり受けた「天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)…
その巨軀の内には夢見る乙女のような繊細な魂が封じ込められているというソポクレス級の悲劇に気づくには、さらに一年半の歳月を要した。ある日、まるで暗雲が吹き払われたかのように、一挙に真実の光が彼を照らした。そうすると、実際のところ彼はその巨体…
打毬 だきゅう 打毬は白・赤の2組に分かれて行われる団体戦で、競技者が馬上で先端に網の付いた杖(毬杖 ぎっちょう)を操り、地面に置かれた自組の毬をすくってゴール(毬門)へと投げ入れる競技である。競技会場となる馬場は長方形に仕切られ、短辺の片側に…
「ラビのレイブと魔女のクーネグンデ」 なんども負かされるうちに、クーネグンデは敵ながらあっぱれと相手に尊敬をいだかずにいられなくなった。尊敬から愛情までのへだたりは一歩しかない。そうは言ってもクーネグンデには魔女としての愛しかたがあるばかり…
トーベヤンソンの母シグネヤンソンは画家としても知られるが、その一方フィンランド銀行印刷局にデザイナーとして28年勤務し、数多くの切手のデザインも手がけた。シグネヤンソンのデザインによる最初の切手はトゥルク市700年記念切手(1929年発行)で、最終的…