砂糖の世界史

 一二世紀のビザンティン帝国の皇帝に仕えた医師も、「熱冷まし」としてバラの花の砂糖漬けを処方していますが、このバラの花の砂糖漬けは、ずっとのちまで西ヨーロッパでも、とくに結核の熱に対する解熱剤として重宝されました。もっとも、バラの花に限らず、食品を「砂糖漬け」にすること自体は、砂糖をもうひとつの用法である「保存料」として用いていることにもなるのでしょうが。

 あら、ロマンチック。


砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

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