江戸のガーデニングより「朝顔」

アサガオの来歴

 アサガオは、日本原産の植物と思っている人が多いようだが、実は、奈良時代の末頃に遣唐使が薬種の牽牛子(けにごし)として中国から持ち帰ったのが最初と伝えられている。原産地は南アジア、ネパールなど様々な説があり、日本への渡来についても証拠となるようなものは何も残っていない。伝来した当初は下剤などの薬用として栽培されたが、その頃の花は青色で小ぶりの、いたって地味な花だった。観賞用として広まるのはずっと後になってからのことである。

 アサガオの学名はファルビラティス・ニルという。ファルビラティスの属名はギリシア語の「色」の意味で花の色が豊富なところからきたものらしい。しかし、アサガオを園芸観賞用として本格的に改良を進めたのは日本だけで、世界的にはジャパン・モーニング・グローリーという呼び名で知られている。アサガオは日本の気候に適していたのか、江戸の風土に育まれてめざましい発展を見せ、現在に至っている。

 

Morning Glory があるので「イギリスでも朝顔はポピュラーなんだろうな」と単純に思い込んでいたのだけど、これを読み「そもそもどんな内容の曲なのだろう?」と詳細を知りたくなりググってみたら、OasisのMorning Glory は(花の名前としての)朝顔ではないという解説が散見された。「マリーゴールド」や「ハナミズキ」とはわけが違うということか。

江戸のガーデニング (コロナ・ブックス)

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